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まぐ ? まぐ ~ 不妊治療 もう一つの選択 特別養子縁組 ~

まぐ ? まぐ ~ 不妊治療 もう一つの選択 特別養子縁組 ~

子ども(特別養子縁組)を迎えるまで(2)

子ども(養子)を迎えるまで(2)


施設での研修

どきどきしながら
施設にいった。
まず職員の方からお話があった。
「ここの施設は定員が50人だけど
満員状態で3歳から15歳くらいまでの子がいる。
だけどこんなに子どもがいても養子縁組できる子は
一人もいないのです。
何故かというと年に1度も面会に来ない親が
親権を手放さないからなのです。
大人になるまでここで育ててくださいという親までいる。
あと 子どもたちのほとんどが虐待を受けている子どもです。
ですから子どもは愛情に飢えてとても懐いてきますが
本音のところで大人を信用していないというところがあります。
それを知ったうえで今日一日子どもと遊んで過ごしてみてください。」
というお話だった。

そっか、、、やっぱ縁組できる子はいないんだ、、と
少しショックを受けた。
でも気持ちを直して いも(旦那)と二人
ドキドキしながら案内されて子ども達のところへ向かった。

子どもたちはすごーく懐いてくる。
不思議な感じだった。普通4~5歳くらいの子って
人見知りして知らない大人にまとわりついたりしないものだけど
ここの子どもたちは我先にと旦那の膝の取りあいをする。
絵を描いて~と抱きついてせがんでくる。
鬼ごっこをしても 私のおじちゃんよ!おばちゃんよ!と
いった感じで私達はひっぱりだこ。
、、、愛情に飢えてる

一日研修して
いも(旦那)と 施設にいる子どもたちというのは
今日会った子ども達
がんばって親子になっていけるかもしれない。
短期里親がやりたかったわけではないけど
それをやりながら いつか養子にきてくれる子どもを
待とうかという話になった。

翌日は民間のNPO団体の説明会があったが
この時点は気持ちは里親登録しようと思っていた。

民間NPOの説明会

朝から民間のNPO団体の説明会に行った。
午前中はビデオをみたり
会の方針システムの説明。
午後からは実際に会で子どもを迎えた方との
個別面接があった。

会の説明会はショッキングだった。
児童相談所とは色々な面において
考え方が違う。
まず養子という言葉も使わない。
子どものための縁組というのだ。
会は私達のような子どもに恵まれない夫婦に
子どもを斡旋するためにあるのではなく、
まず第一に子どもの命を守り精一杯幸せにしてあげたい、
そして2番目に産んだお母さんにも幸せになってほしい、
産んだお母さんに安心してもらえるよう 幸せになって
もらえるよう その延長線上に
それでは信用のおける夫婦に子どもを紹介しましょうというものだった。

だから子どもはなるべく小さいうちに親になる夫婦に委託される。
生後数ヶ月の赤ちゃんもめずらしくない。
児童相談所でいっていた後からでる障害の有無など
そういうことを言う夫婦は会に登録すらできない。
子どもの年齢(赤ちゃんがくるとは限らない)、
・年齢
・性別、
・国籍、
・障害の有無など
子どもの背負っている事情のすべてを無条件で
引き受ける覚悟のある夫婦だけが登録できるとのことだった。
子どもを選ぶ事は出来ないのだ。
何も知らされない状態で子どもを迎え
そして親子になる。

また児童相談所で子どもを委託される場合
子どもにかかる費用というのは税金で支払われいるが
民間の場合その全てを会が負担している。
親が見つかるまでの施設利用料や
交通費、調査費、医療費、中には出産費用まで。
それをずっと会が負担し続けていくのは無理なので
もし子どもを迎えるとなれば
費用負担をしなくてはならなった。

金額は正直 不妊治療でお金を使い果たした
私達には高額だったが
その費用の内容は納得できるものだった。

午後から実際に子どもを迎えたご夫婦とお話させてもらった。
どのご夫婦も生き生きとして
子どもも言われなければ養子なんてわからない。
全く普通の親子に見える。
皆不妊治療の末この会に辿りついたと
境遇は全く同じなのだ。
「登録できれば春には子どもを抱いているかもよ」
この先輩夫婦の言葉が胸にささった。
児童相談所では1~2年待つが
もしここに登録できれば ひょっとしたら
春には子どもが抱けるのかも!?
期待で胸がいっぱいになった。

費用負担のお金の工面がまったくできてなかったけど
親に相談しよう まずは面談を受けようと思った。
会の面談はとても厳しく登録できる夫婦は
10組中1~2組くらいだと聞いていたが
挑戦しようと思った。

この時点で
児童相談所のお話は断りの電話をいれた。
まだ会に登録できるかわからなかったが
二股はよくないと思ったからだ。
児童相談所も悪くなかったが
この会の方針や先輩夫婦の生き生きとした笑顔
そして何より早く子どもに出会えるかもという
期待が私達に決断をさせたのだった。

育ての親登録のための面談

説明会から2週間ほどして
登録のための面談を受けることになった。
前の日はドキドキして眠れなかった。
この面談はとても厳しくて
なかなか登録できないと聞いていたからだ。
年齢 性別 国籍 障害の有無 その子の背負う
全ての事情を受け入れるという
条件は大丈夫だと何度もいも(旦那)と
確認しあった。
こう聞かれたらこう答えようと
シュミレーションもしてみた。

面談は中央に会の代表の方
そして横に事務局の方
そして反対側にすでに育ての親に
なられてる方が2人座れていた。
緊張はピーク(><=)
あうう~~~~~!!!

質問はこちらが用意していた答えのものは
ほとんどされなかった。
ハズれた~(;;)
そして思いもしなかった質問が飛ぶ。
、、、、!?
正直考えたこともなかった。
言葉がつまる、、、(--;)
ろくな答えをしなかったと思う。
ダメだ、、
最後にいも(旦那)が
「夫婦でも子どもがいないとどこか恋人の延長線といった
感じがあります。今のままでも十分楽しいのですが
でも自分達は子どもを迎えて一緒に苦労して
そしてより家族になって幸せになりたいです」と言った。
これが精一杯だった。

もし登録をお願いするなら今日から2週間以内に登録用紙を送ります。
なにもない場合今回は登録を見合わせたいととってくださいと
いわれ、なぜ登録をお願いしないのかは自分達で考えてくださいと
言われた。
ありがとうございましたと言ってお辞儀をして
部屋をでた。
涙が溢れてくる。
きっとダメだ(;;)今回は見送りだ(;;)

帰りに いも(旦那)と二人の大好きな店のラーメンを食べた。
何も味がしなかった。






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